モーグル・最後の公式練習、上村愛子選手も納得!
2009 FIS フリースタイルスキー 世界選手権 モーグル 最後の公式練習が行われた。朝から雨が降る悪天候だったが、公式練習が始まると小降りとなり、本番を直前に控えた各国の選手たちが本番を見据えてコースを果敢に攻める滑りを見せていた。
上村愛子選手ら日本代表選手も精力的に最後の練習に取り組んだ。
昨日は、コースのポイントとなる部分を入念にチェックしていた上村愛子選手、里谷多英選手も、今日は本番を想定しての練習となった。
雪は相変わらずの緩んだ状態、選手たちが滑れば滑るほどコブは大きくなり、コース状況は刻々と変わって行く。
上村選手は、変化して行くコース状況もしっかりと体に覚え込ませたようだ。
練習後半、ヤンネコーチのアドバイスを聞き滑った最後の1本は、本人も納得の滑りだったようだ。
練習後、上村選手は「もう大丈夫、あとは自分の滑りをするだけです」と世界屈指の難コース攻略に自身を見せていた。
上村選手が納得した最後の1本 | 練習後、笑顔で明日の抱負を語る上村選手 |
里谷選手は、日本人選手のトップを切ってコースに登場し、本番宛らの果敢に攻める滑りを見せていた。
本人も「緩んだ雪の中では、スキーを横に振ってしまうとミスをする、縦にして攻める滑りをしなくては」と言った通りの滑りを何本も練習した。
練習後には、「バッチリです」と本人の口から出るほど、調子は良さそうだ。
「とにかく、自分の滑りをすることだけを考え、予選から攻めて行きます」と2005年リステルでのW杯2位以来の世界での表彰台を狙う。
果敢にコースを攻める里谷選手 | 本番では「自分の滑りに集中する」と里谷選手 |
伊藤みき選手も今回のコースで最も難しいとされるポイント、第1エアの着地に苦戦しながらもミドルセクションは、攻める滑りを見せ調子は良さそう。
「上村選手のライバルになれるよう、もっと上手になりたい」と貪欲さを見せる伊藤選手、W杯ノルウェー ボス大会で初の表彰台に立ったことは、彼女にとって大きな自身となったようだ。
コースを攻める伊藤みき選手 | 練習後、高野ヘッドコーチと話をする伊藤みき選手 |
村田愛里咲選手も得意なエア・bF(バックフルツイスト)を練習し、本番では初の決勝進出を狙う。
リステルのコースでは何が起こるかわからない、スタートからゴールまで通して滑り切り、大きなエアが決まれば、村田選手の決勝進出も十分にありえる。
まだまだ18歳、ミスを恐れずに果敢に攻めて来る滑りに期待したい。
コースを滑る村田愛里咲選手 |
男子では、上野修選手が今日の練習に参加した選手の中で誰よりも速く滑っていた。
相性の良いコースを得意なターンで誰よりも速く滑り降りれば表彰台も見えて来る。
附田雄剛選手も果敢に攻める滑りで、明日の本番へ向けて最後の調整を行った。
誰よりも早く滑る上野修選手 | 好調な滑りを見せる附田雄剛選手 |
西伸幸選手は難コースに苦戦しながらも、最後の調整を行った。
尾崎快選手も難しいコースをどのように攻略するかが楽しみだ。
エアを決める西伸幸選手 | コースを攻める尾崎快選手 |
昨日、転倒して症状が心配されたHannah Kearney/ハンナ・カーニー(USA)は軽い脳しんとうだったようで、今日は元気に練習に参加していた。
高野ヘッドコーチも「海外の選手でもうまく滑ってこれる選手はいなかった」と言うほどにコースは難しい設定となっている。
選手も含め誰もが口にするのが、やはり第1エアの着地からミドルセクションへの入り方。
着地してからの2・3ターンで自分のポジションを作れなければ、あっという間にスピードオーバーとなりコースアウトとなってしまう。
モーグル 世界選手権が行われるコース(リステル・ダフィーコース) | ||
コース全体 | スタートから | 第1エア |
ミドルセクション | 第2エア | 第2エアからゴールまで |
世界屈指の難コースで選手たちはどんなパフォーマンスを魅せてくれるのか、今から楽しみだ。
いよいよ明日、フリースタイルスキー 世界選手権 モーグル競技がリステルスキーファンタジアで行われる。
(2009.03.06)