モーグル ワールド/ ”モーグルをもっと楽しく”が合い言葉

西伸幸・優勝
西伸幸・予選
写真:優勝した西伸幸選手
写真:予選1位通過の西伸幸選手

西伸幸選手が初優勝!10年目にして初めて掴んだ栄冠!

フリースタイル スキー 全日本選手権 デュアル モーグル 2008 北海道大会が、さっぽろばんけいスキー場のモーグルコースで行われた。

晴天に恵まれた今日は、朝は少し低く感じられた気温も徐々に上がり、春を感じさせるほどの陽気となった。

男子は混戦が予想される中で、今シーズンW杯猪苗代大会で2位に入っている上野修選手が頭一つ出ている感があったが、予選を1位で決勝トーナメント進出を決めた西伸幸選手が勢いそのまま、全日本選手権の初優勝を飾った。

西選手と言えば攻撃的な滑りが特徴で、見ている方としてはデュアルが得意なイメージがしそうだが、本人は「どちらかと言えばシングルの方が得意です」と語っている。
それでも決勝では、デュアルに強い附田雄剛選手に勝利し優勝を決めた。

W杯でも2007シーズン・ボス大会で自身初となる2位に入るなど世界で活躍する中で、全日本のタイトルは未だ取れていなかった。
それでも今日の西選手は違った、試合前に行われる公式練習でもコースに一番に飛び出し、いきなり大きなエアを決めると、それを見ていたほかの選手から「(エアが)でかいな〜!」と言われるほど気合いが入っていた。

その気合いは予選から爆発し、24.36点で2位の附田選手に1点以上の差をつけて決勝トーナメントへ進出した。
決勝トーナメントでもほぼ完璧といっていい内容で危なげなく決勝まで進出した。
決勝前は「とにかく相手を先に行かせないことだけ考えていました」と言う通り、スタートからゴールまで逃げ切った。
そして掴んだ初の栄冠。
「モーグルを初めて10年目になる節目の年に全日本選手権で優勝できて、本当にうれしいです」と語った。

日本のナショナルチームメンバーとしてW杯に出場している西選手にとって、国内での大会はW杯とは違う「結果を残さなければならない」というプレッシャーとの戦いでもあると言う。
今回のデュアルでは、先週行われたW杯最終戦で6位入賞を果たしたことで「気分的にもテンションが上がっている状態で、そのまま大会に臨むことができ、集中して滑ることができた」と言っているように、対戦した選手が西選手のスピードに着いて行けず、ミスをしてしまうことが多かった。

目標は「W杯で優勝すること」と言う西選手だが、彼の実力が発揮されたときには、オリンピックでも男子選手として初のメダルも夢ではないのではないだろうか。

明日、22日のシングルも西伸幸選手から目が離せない。

(2008.03.22.02:30)

決勝:西伸幸対附田雄剛
写真:決勝で西選手のスピードに附田選手もバランスを崩した
西伸幸・ウィニングエア
写真:西伸幸選手・決勝でのウィニングエアとなった7o(コーク720)